遺品整理の際にやるべきこと一覧
遺品整理は、故人の大切な思い出を整理し、必要な手続きを進める重要な作業です。
スムーズに進めるために、事前の準備や計画をしっかり行いましょう。
1 事前準備
遺品整理を始める前に、以下の準備を整えましょう。
スケジュールを決める(遺族や関係者と相談し、作業日程を調整)
作業メンバーを決める(家族・親族・遺品整理業者など)
必要な道具を準備(軍手、ゴミ袋、段ボール、マーカー、メモ帳など)
遺品整理の目的を明確にする(供養・売却・形見分け・処分など)
遺品整理業者の選定(必要に応じて見積もりを取得)
遺品の種類や量を確認し、大まかな分類計画を立てる
2 必要な書類・手続きの確認
重要な書類は慎重に確認し、紛失しないよう保管しましょう。
主な重要書類
遺言書(開封前に弁護士や公証人に相談)
戸籍謄本・住民票(相続手続きに必要)
銀行・金融機関の通帳・キャッシュカード
不動産の権利証、土地登記簿
クレジットカード、ローン契約書
保険証券(生命保険、損害保険など)
年金手帳・健康保険証
税金関連の書類(確定申告書、納税証明書など)
会員証・ポイントカード・電子マネーの情報
パソコン・スマホのIDやパスワード情報
貴重品(現金、宝石、貴金属など)
3 遺品の整理・仕分け
遺品を「残すもの」「処分するもの」などに分類し、計画的に整理しましょう。
大きな分類
形見分けするもの
残しておくもの
売却するもの
処分するもの
寄付・譲渡するもの
必要書類・貴重品
部屋ごとの整理ポイント
リビング・寝室(家具・衣類・電化製品など)
キッチン(調理器具・食品ストック・家電)
書斎・オフィス(本・パソコン・重要書類)
車・ガレージ(車両、工具、自転車、アウトドア用品)
仏壇・神棚(供養が必要なもの)
4 形見分けの実施
故人の思い出の品を、大切に受け継ぎましょう。
親族間で形見分けの話し合いを行う
形見分けする物品をリスト化
遺族の希望を聞きながら分配
遠方の親族には郵送手配
5 売却・買取・寄付の手配
価値のある品は売却や寄付を検討しましょう。
売却できるもの
ブランド品、時計、貴金属、骨董品、美術品
家具、家電(比較的新しいもの)
車・バイク(売却または廃車手続き)
コレクター向けの品物(切手、古銭、フィギュアなど)
寄付・譲渡できるもの
衣類(リサイクルショップ・福祉団体へ寄付)
本(図書館・チャリティー団体へ寄付)
使わなくなった家電(NPO法人、リサイクルセンター)
6 不用品の処分
適切に分別し、自治体のルールに従って処分しましょう。
ゴミの分別・処分方法
一般ゴミ・可燃ゴミ(紙、布類など)
資源ゴミ(瓶・缶・ペットボトル)
粗大ゴミ(家具、大型家電)
危険物(電池、ライター、スプレー缶)
リサイクル家電の処分
テレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコンは「家電リサイクル法」に従い、リサイクルセンターまたは購入店へ依頼。
7 供養・お焚き上げ
思い出の品や宗教的な遺品は、適切に供養しましょう。
供養が必要なもの
仏壇、位牌、遺影、神棚
人形・ぬいぐるみ(神社やお寺でお焚き上げ)
故人の手紙・日記(供養または適切な処分)
お寺や神社で供養依頼を行い、必要に応じて郵送供養を利用しましょう。
8 . 清掃・原状回復
遺品整理後は、室内の清掃や必要な手続きを行います。
遺品整理後の室内清掃(消臭・害虫対策)
必要に応じてハウスクリーニングを依頼
賃貸の場合は管理会社へ連絡し退去手続き
持ち家の場合は売却やリフォームの検討
9 相続・財産手続き
相続に関する手続きは、専門家に相談しながら進めると安心です。
相続人の確定と遺産分割協議
遺産の内容を把握(不動産・預貯金・負債)
相続税の申告・納税手続き
遺産分割協議書の作成
不動産の名義変更
銀行口座の解約・凍結解除
各種契約(光熱費・携帯・サブスクなど)の解約
10 心の整理・ケア
遺品整理が完了した後も、故人を偲ぶ時間を大切にしましょう。
家族・親族でお別れの時間を持つ
必要ならグリーフケア(悲しみのケア)を受ける
法要やお墓参りを行う
遺品整理は、計画 → 仕分け → 処分・売却 → 供養・手続き → 心の整理の流れで進めます。
特に、重要書類や貴重品の確認、形見分け・供養、不用品の適切な処分 が重要になります。専門の遺品整理業者に依頼することで負担を減らすことも可能です。
スムーズに進めるためにも、しっかりと準備し、家族と相談しながら取り組みましょう。